ソラマメブログ
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2007年07月07日

教えて著作拳

 えーと、実に微妙な問題について、個人的に考えていることをグダグダと書きたいと思います。
 特定の誰かを攻撃したい訳ではないので、その点はご理解ください。

 最近、日本人の参加者が増えてきて、クリエーターも増加傾向にあります。そんな中で気になるのが、日本人クリエーターによる、著作権的に限りなく黒に近いグレー商品の数々です。
 有名な漫画やアニメのキャラクターであったり、その衣装や小道具であったり。○○風という書き方にしてみたり、微妙に名前を変えてみたりしながら、誰が見てもソレと解る商品を扱うシーンをちらほら見かけるのです。「プレイヤーが作成したものの著作権が保護される」というのがウリのはずのSLにおいて、著作権を侵害している(可能性が高い)ものを売るってのはどうなんでしょうかね。

(以下、長いので読みたい人はどうぞ)
 その一方で、SL以外でもオンライン・オフラインを問わずに数多くのファンアートとよばれるものが存在しています。好きな作品のイラストを描いてみたり、といったものですね。
 例えば、ネット上で自分の描いたイラストを公開するのと、SL内で自作オブジェクトを公開するのでは何か違いがあるのでしょうか? 個人的にはないと思います。そして、権利関係でいえばグレーであるこれらのファンアートが、暗黙の了解(権利者側の好意)によって放置されている現状があります。

 SL外の事象について考えて見ましょう。このあたり、特に米国は進んでいますね。各企業によってスタンスを明確に表しているので解りやすかったりします。ウォルト・ディズニーが著作権に厳しいのは有名ですよね。
 一方で「スターウォーズ」の著作権者であるルーカス・フィルムあたりはファンアートにおおらかです。「ダースベイダー卿の顔を模した気球を作りたいんだけど」との問い合わせに、公式に「商用利用しない限り問題ない」と答えたりしています。
 これに対し、日本の企業は、はっきりとしたスタンスを打ち出していない場合がほとんどです。お金がからまない事例では、約1/3スケールのZガンダムを個人が作って展示したというケースがありますが、こちらについては著作権者であるサンライズは何もクレームをつけていない様子。マスコミに取り上げられ、現在は岡山県の道の駅で常設展示されているようです。これが許されているのは、ひとえに営利目的ではないからでしょう。
 一方で金銭が絡む問題でも、見逃されるケースがあります。表向きはダメだよ、といいながら、同人誌については「大目に見ている」という現状があります。同人界での流行がブームを作るという側面や、優秀なクリエーターの育成の場となっている点などから、あまり厳しく取り締まるのも、企業側にとってもマイナスであるから、と言われています。ただし、あまり無茶をすると、昨今の「ドラえもん最終回問題」などのように、裁判沙汰になるケースも。また、同人文化のようなファンアート的要素がない、単なる海賊版に対しては厳しく取り締まることが多いようです。

 では、SL内での行動は、ファンアートなのか海賊版なのか。問題はこのあたりにありそうです。

事例1:SL内である作品のキャラクターを模したアバターを作り自分で利用
 売っている訳ではないので、ファンアートとして見てもらえそうです。気分的には「自作のイラストをサイトで発表」と同じ。

事例2:SL内にある作品に登場する都市を模したSIMを作って公開
 「ファイナルファンタジーVII」のミッドガルSIMや、「スターウォーズ」のモスアイズリーSIMがこれに該当しますね。入場料を取らない限り、これもファンアートとして取り扱ってもらえそうです。現実世界における「ベイダー卿気球」や「1/3スケール Zガンダム」に相当する事例と考えられます。

事例3:SL内である作品のキャラクターを模したアバターを作り販売
 これはアウトな気がします。L$は米$に換金可能な、事実上の通貨ですから。
 これがセーフなら、東南アジア製の海賊版商品のほとんどがOKになるでしょう。最近ニュースで話題になった中国のパクり遊園地を笑いながら見ていた人なら、この行為には手に染めるべきではないと思います。

 とまぁ、長ったらしく書いてきましたが、具体的にどうすればいいのか。止めろといっても、好きな作品に関連するグッズを作りたくなるのがファンの心情というものでしょう。そして、それを譲ってくれ、売ってくれという人も出てくるはずです。
 そこで提案したいのが、アマチュアの造形物展示即売会で利用されている「当日版権システム」。これは、アマチュアが作った造形物(主に模型やフィギュア)の即売会でよく見られるシステムで、その日限りに有効な版権を企業側がアマチュアディーラーに与えるものです。これのSL版みたいなものを整備すれば、以下のようなメリットが考えられます。

1:海賊版商品が氾濫しない
2:企業側に著作権収入がある
3:クリエーター側に商売上のお墨付きが与えられ、安心して創作できる
4:版権を与える際の審査により商品のクオリティを維持、キャラクター性を損なう商品を排除できる

 ってことで、こういった版権管理のシステムを代行するベンチャー企業とかが出てくると楽しいかなと思います。



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この記事へのコメント
当日版権システムって初めて知りました。
問題は版権処理にかかるコストですよね・・・。
Posted by sheila6225 Allen at 2007年07月07日 19:20
 難しいですねぇ。

■当日版権とSLの違い
 当日版権というのは、
・商業ラインに乗らない商品であること。
・商品の性質上数が作れないこと。
(金型じゃないので、100~200個が限界)
・その商品が長持ちしないこと。
(ガレキの寿命は補修なしじゃ5年以下)
・その商品がある程度高額であること

を前提の下に見切り発車でスタートした企画です。

 つまり、SLでは大前提が異なります。
 数に関しては、ノーコピーにすればいいと言うかも知れませんが、コンテンツホルダー(創作者)は、無限にコピーができます。データがいくつかコピーされたか把握することはムリです。
 それに、商品単価が100円ショップ程度の商品では、担当者を置く利点がありません。給与だけ捻出しようとしても、毎月2000個の登録が必要となります。

■それらをクリアしても、SLで大きな障害となるである事項
 SLで認可を受ける上で最大の問題点となるのは、そのアバターでセックスできることだと思います。
 PTAが怖い企業や、年齢認証を導入しているゲーム企業はこれらの行為が出来るものに対して、「正式な許可」を与えることはまずありません。

■現状で必要なこと
 現状のままでは、ほぼ100%不可能なため、SLの方のシステムを変更してもらうしかありません。
 SLのオブジェクト権限は、クリエイティブコモンズライセンスに従っている為、そもそも販売代理店などの仲介業者の存在を想定していないのです。

□蛇足
 日本の出版社がはっきりしたスタンスを持ち出す場合、全社が一斉に宣言すると思われます。
 そうでなければ他所の出版社のネタで同人誌を描いた作家を訴えて金儲けする連中とかが出てくる可能性が考えられるからです。

 それに、それを打ち出すと、出版の自由を掲げて程度好き勝手やる、自称公正な出版社達が困りますから。
Posted by Kurageの人 at 2007年07月07日 20:34
・sheila6225 Allenさん
・Kurageの人
コメントありがとうございます。
えーっと、自分も当日版権の原理がそのまま通用していると考えている訳ではありません。とりあえず、著作権違反的なものがあふれている現状があって、将来的にこれを狩りだすような行為が行われそうだな、という予感がするのです。
そんなときに、見切り発車でも何でもいいんで、折衷案的なシステムが動き出せばいいなと考えております。まぁ、実現する可能性は薄いですけど。

>問題は版権処理にかかるコストですよね・・・。

>商品単価が100円ショップ程度の商品では、担当者を置く利点がありません。
このあたりのコスト面での問題ですが、それで企業側が儲けを出す・・・ということに行くまでには、相当先な未来になりそうです。
むしろ、今やるメリットとしては、将来的にSL内でキャラクターグッズ商売をやることを考えたときに、「参入しようとしたけど既に市場が食い荒らされていた」という状態を防ぐという点でしょうかね。

>コンテンツホルダー(創作者)は、無限にコピーができます。
その点を見越した契約が必要でしょうね。販売を誰が行うのか、という点も問題になりそうです。

>そのアバターでセックスできることだと思います。
現状、広告の一環としてキャラクター系アバターを配布している企業が複数あることを考えると、大きな障害にならない気もします。
これはもう、フィギュアの魔改造みたいなものかと。

●SL内キャラクターグッズの今後
現状考えられそうな未来予想は以下の3つくらいでしょうか?

ケース1:現状維持。野放し混沌状態
パクったもん勝ち。海賊版まがいのグッズで儲ける奴はガッポリ儲ける。

ケース2:著作サイドによる狩り、やんわり状態
You tubeのような状態。表向き禁止。とはいえ実際に取締りはザル状態で追いつかない。

ケース3:著作サイドによる狩り激化状態
見せしめ裁判(米国とかだとすごそう)と、リンデンによるアカBANの嵐。すごい嫌な空気が流れそう。でも結局、完全に取り締まることは不能。

さてさて、今後はいかに?
Posted by Nobunaga Ogee at 2007年07月07日 21:47
>>そのアバターでセックスできることだと思>います。
>現状、広告の一環としてキャラクター系アバターを配布している企業が複数あることを考えると、大きな障害にならない気もします。
>これはもう、フィギュアの魔改造みたいなものかと。

 一次コンテンツと二次コンテンツではぜんぜん違うのですよ。
 つまりはまあ、

・キャラクターで認可を受ける
・それにエロ機能を追加
・販売

 とすることが公式のお墨付きの下に出来るんですよ。
 元々エロ機能をつけておいても、コマンドがなきゃ出来ないとかの場合まあ
「書いてあるのにチェックしなかった側が悪い」
 とゴネだすとひじょーに問題です。


 対処についてですが、まあアレですね。
 まずいのは片っ端から告知なしで削除。ないしはその人のUUIDがついてるプリムを全削除とかどうですかね。
 これでまずいことやる人はいないでしょう。自分の普通の売り物も消えるわけですから。
 アカウントだけ存在することにより苦情IMもいっぱいきますから、消された後にログインした本人は

 ただ、これは本当にファンの人が自分のリアルを再現するために造った部屋などに適応されてしまうと、悲しいことになってしまいます。

 まあ、むずかしいですねぃ。
Posted by Kurageの人 at 2007年07月07日 22:01
>エロ機能を追加
このあたりは予めそういった要素の追加を禁止したうえで、創作者の善意に期待するしかないでしょうね。まぁ、その善意が信用できないから問題な訳ですが。

それにアマチュアとプロ(商業利用)の区別も難しそうですね。

>まずいのは片っ端から告知なしで削除。ないしはその人のUUIDがついてるプリムを全削除とかどうですかね。
まずいのは片っ端から・・・というのは、まずいものの判定をどう下すのかが問題っぽいです。全プリム削除は、SLの創作物への著作権云々でできそうにもない気が。
とりあえず、エイジプレイ問題でアカウント凍結措置は行われているようですので、制裁措置としてはそれが一番、現実的なように思えます。効果はともかく。

なんというか、放置か根絶やしかの二極のどちらか・・・ということになってほしくないですね。
純粋に儲けだけを追求している海賊版型の人ならともかく、大部分の人はその作品を好きだから、そういうものを作っている訳ですので。ですので、ファンの人が著作権侵害というリスクを負わずに二次創作できる環境が、どうにかできてほしいもんです。

版権云々は難しいにしても、あるテーマを提示して作品を募集。コンテスト形式で優秀者の作品に一定期間だけ販売許可(販売は企業側が行い管理)。とかなら、イベント性もあって、どっかがやりそうですね。
Posted by Nobunaga Ogee at 2007年07月09日 13:17
私が最初に作ったアバターは、いわゆる「版権もの」
某ゲームからのデフォルメだったりします。
今でもこのアバターはお気に入りで、自分ではよく、身に着けていますが・・

自作のアバターを販売しようか?という段階になって、
私もこの問題に突き当たりました。
そして、結論から言うと、このアバターの配布はしないことにしました。
まあ、自分専用アバター!ってことで。

元々の作品に思い入れがあったりすると、二次創作って本当に楽しいと思います。
個人的にはそういうの大好きです。

ただ、二次創作もののオブジェクト、
SL内ではモノの授受に金銭が伴うことが多いだけに、
いきおい、慎重になってしまいます。
また、金銭のやり取りが伴わなくても、
作品の流通をコントロールできない形での配布($0販売のfreebieとか・・)は、
原作を自分の中で想定できている時点で、すでに抵抗があります。
あくまでこれは私の中の個人的基準、なんですが。

しかし、よく考えると、
映画とか、音楽とか・・およそ創作活動って名の付くものって、
すべて多かれ少なかれ、他の作品の影響を受けている訳だし、
逆にどんな二次創作であっても、独創的な部分っていうのは必ずあるわけで。
だから、著作権ってのにも、
いつまで経っても厳密な線引きの難しい、グレーな領域がなくならない、
権利者と新たな創作者の綱引きみたいなものだと思うんですよね。

これが既存の創作ジャンルだと、それぞれに基準の異なる暗黙の了解みたいなものがあったりして、
ムニャムニャするうちに落とし所がみつかったりするけど・・
SL内での創作の怖いところは、そのムニャムニャした部分の基準がはっきりしないこと。
創作環境自体が新しいから。厳密な前例がないわけで・・
同人活動並みにやってもヘイキなのか、もっと襟を正すべきなのか。その辺の基準はよくわかりません。
恐らく、ゲーム内にいま存在する私達を巻き込んで、「これから」作られていくものなのでしょう・・

・・いやぁ、著作権問題って、本当に難しいですね~。
あ、そうそう。色々と著作権について考えさせられた一環で、
悪名高いねずみー社の公式ページの著作権に関する規約とか、そのたもろもろ見てみましたが、
なんというか・・

「著作の宿命がお前をここに呼び寄せた!
 著作拳は一社相伝!
 オレを倒さなければ伝承できぬわ!」

って、感じですね。(あ、これも二次創作ですか・・)
著作権がむやみに濫用されるのは、海賊版が横行するのと同じくらい嫌なものです・・

オチをつけるとすれば、blogのタイトルが著作「拳」なのは、いったい・・
Posted by Hydro at 2007年07月10日 06:29
>作品の流通をコントロールできない形での配布
そうですねぇ。確かにこのあたりも、自分の手を離れてから、どのような扱いを受けるか(たとえば転売とか)わかったものではないですから慎重になる必要があるかもしれませんね。

>著作権がむやみに濫用されるのは、海賊版が横行するのと同じくら
>い嫌なものです・・
ですね。違反物は根絶やしにしろ・・・ということにならないように祈るばかり。
気軽に遊べる、遊び場が残るといいですね。

>blogのタイトルが著作「拳」なのは、いったい・・
その昔、ある雑誌にそういうタイトルの企画があったんですよ。今もやってるのかなぁ。
Posted by Nobunaga Ogee at 2007年07月11日 14:21